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【北信越ラボコラム】〈16〉訪日インバウンド外国人観光客をひきつける「花見」ブランディング(その2)

訪日インバウンド外国人観光客をひきつける「花見」ブランディング(その2)
取締役 観光事業担当 野添 幸太(のぞえ こうた)

<その1>からの続きです。

■上越のマグネットは「夜桜」
外国人に知られていない上越の魅力をどう伝えるか?

訪日外国人旅行者へのアピールはまずは「上越といえばこれ」というものを発信して集客のマグネットにするべきです。
つまり、一点突破の「わかりやすさ」。一目で「行ってみたい」と思わせる圧倒的なビジュアル、歴史よりも文化よりも「視覚的な訴求」だと思います。

その力を持っているのは高田城址公園の「観桜会」です。
住んでいる方からすると「今さら感」が強いでしょうが、やはり上越に来て一番写真を撮りたい風景は圧倒的なボリュームの「桜」ですよね。

なかでも上越の桜の最大の特徴は「夜桜」。

上越観光NAVIから引用させていただくと

「高田城址公園に植樹されているサクラはほとんどが「ソメイヨシノ」です。公園をめぐる広大な内堀と外堀をはじめ、その周辺には約4,000本の桜が咲き競い、約3,000個のぼんぼりに照らされて映える美しさは、日本でも有数のものとして知られており、上野の恩賜公園、弘前城公園とともに日本三大夜桜の一つに数えられています。観桜会期間中は露店が立ち並び、多くの人でにぎわう越後の春の象徴となっています。」

これを推さない手はないのです!
これが桜を見慣れていない外国人を惹きつける強力なマグネットとすべきです。

■わかりやすい「夜桜」でブランディング
外国人に向けては
「上野の恩賜公園、弘前城公園とともに日本三大夜桜の一つ」
「夜桜で有名な上越」
というキャッチーな言葉を連呼して一点集中で「桜といえば上越」と言い続けることが大切です。

一年間にたった一週間だけしか見ることのできない上越の最高の瞬間。
これほどわかりやすくて伝えやすいメッセージはありませんよね。

上越に住んでいると毎年のことですが、たまたまその時期に日本に来ていた外国人旅行者にとっては千載一遇のチャンス。ぜひ見ていただきたい、非常に価値の高い体験だといえます。

「桜といえば上越」「夜桜で有名な上越」というメッセージとともに「映える夜桜ライトアップ画像・動画」を発信し続ける。発信量が多ければ多いほど目につく頻度は高いわけですから、満開を迎える前から「今」の開花状況をしっかり伝え続けて、満開の最高の状態になった時に来ていただくようにコントロールしたいところです。

そこで大事なのは「どこで最高の写真が撮れるのか」という情報。
誰が来てもいい写真が撮れるとその写真はさらにSNSでシェアされることになりますからより拡散していくという好循環へと導きます。
考えれば当たり前なのかもしれませんが、この取り組みを外国人向けに、丁寧に、継続的にできている観光地は結構少ないと思います。ホームページを見ても今日が見ごろなのかどうかわからない、SNSでは見つからない、そんなところのほうが多いのです。丁寧に愚直にやればまだまだチャンスはあるのです。

■時間差攻撃
上越の夜桜を推す大きな理由がもう一つあります。
それは、上越の桜は首都圏の桜シーズンから半月程度遅く満開になること。(今年はちょっと違いましたが)
つまり、大都市での花見シーズンが終わってしまったあとがプロモーションの最大のチャンス。
満開を見逃して日本に来た外国人、もっとお花見をしたい外国人には「まだまだ花見のチャンス」を訴求できるわけですから、時間差攻撃が可能なのは最大のメリットなのです。
たくさんの外国人が集まる大都市圏のお花見シーズンと戦わなくてもすむのです。
東京の桜が終わりかけた時こそが攻撃開始!のタイミングなのです。

次回は「お花見を高付加価値化して稼げる」

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